2011年

12月

19日

パソコンの修理ってこうやります④

 この「パソコンの修理ってこうやります」も4回目。今回でラストです。

 

 今までお付き合いありがとう御座います。

 

 1回目2回目3回目

 

GPU取り付けのステップ

 

 GPUを基板に取り付けする為には、

 

 GPUの裏面の半田ボールで出来た端子が、基板のパットと全て結合しなくてはなりません。

 

 それには2つの要素があります。

 ① 加熱した時にGPUの半田ボール端子(バンプ)が溶けて、基板のパットと馴染む。

 

 ② GPUのバンプと基板のパットの位置が合っている。

 

 

 2つの要素をクリアするためにGPUの取り付けは3つのステップで行います。

 

 ① クリーム半田の塗布(要素①のクリア)

 

 ② GPUの位置決め(要素②のクリア)

 

 ③ リワーク機でのリフロー

 

 

クリーム半田の塗布

 

 GPUのバンプと基板のパットの間にクリーム半田を塗布する事で、

 

 半田バンプとパットの馴染みが非常に良くなります。

 

 クリーム半田を塗らずにフラックスのみを塗ってGPUを乗せて加熱しても、

 

 付くことは付くのですが馴染みが悪く、クラック等の問題が心配です。

 

一般的なクリーム半田の塗布方法

 

 一般的には、小型のメタルマスクを作成してGPUに被せて

 

 スキージでクリーム半田をマスクの隙間に塗りこむ方法がとられます。

 

一般的なBGAへのクリーム半田塗布方法

 

 しかしこれでは、リボールする際とはまた別にメタルマスクを作る必要があり、納期的にも1週間程プラスされますし、制作費用も別途掛かります。

 

工房やまだのクリーム半田塗布方法

BGAへの特殊なクリーム半田塗布方法

 

 

 工房やまだではメタルマスクを使用しない独自の方法でクリーム半田を塗布しています。

 

 これで、信頼性の高いGPU取り付けを素早く出来ます。

 

 

GPUの位置決め

 

 GPUはBGAタイプのICです。

 

 BGAタイプICの特徴は、端子部分が目視できないという事です。

 

 工房やまだでご依頼を頂いているGPU修理の多くのGPUのピッチは1mmです。

 

 ピッチが1.0mmだと半田ボール間の距離は0.4mmしかありません。

 

BGA 半田ボール

 

 はっきり言ってこのサイズの半田ボールと基板のパットを正確に合わせるのは、

 

 目測では無理です。

 

 なのでGPUの位置決めにも特殊な機材を使います。

 

 リワーク機はBGA交換の専用機ですから当然BGAの位置決め装置も付いています。

 

リワーク機 位置決め

 

 取り外しの時にはリワーク機の左側部分を使用しましたが、

 取り付け前の位置決めの時には右側部分を使用します。

 

 基板を台座にセットして右側にスライドします。

 

 クリーム半田を塗ったGPUをバキュームユニットにセットします。

 

 カメラユニットを引き出します。 

 

 このカメラユニットは優れもので、基板のパットとGPUのバンプを同時に写すことができます。

 

GPUの位置決め

 

 上向きに映すとGPUのバンプが映ります。

 下向きに映すと基板のパットが映ります。

 

 上の左の写真は下向きのみの画像で基板のみを映したもの。

 それに上向きのGPUを映した画像を重ねると右の写真のようになります。

 

 この画像を見ながらGPUの位置や角度を変えてGPUのバンプと基板のパットとが

 ちょうど重なるように調節します。

 

 二つの画像がぴったり重なった状態が、正確にバンプとパットの位置が合っている状態です。

 

GPUの基板への搭載

 

 カメラユニットを仕舞って、バキュームユニットを垂直に降ろします。

 

 これでGPUのバンプと基板のパットの位置が正確に合っています。

 

 

リワーク機でのリフロー

リワーク機 GPU取り付け

 

 ベストの位置にベストの状態でGPUが基板の上に載っています。

 

 後はこれをリワーク機のリフローユニットで加熱して

 半田バンプを溶かし、基板のパットと結合させるだけ。

 

 だけ、と言いましたがこのリフローが最後の難関です。

 

 

 GPU取り外しの部分でも同じですが、GPUを加熱する部分だけはマニュアルを作成できません

 

 なぜかと言うと工房やまだで扱う基板、GPUは毎回違うからです。

 

 基板、GPUが違うと加熱する温度も時間も全く変わってきます。

 

 近くに熱に弱い部品があるとそれを守らなくてはいけません。

 しかし、周りの基板全てを保護していると基板が温まりにくくなり、いくら加熱しても半田が溶けません。

 

 GPUの取り外し、取り付けは全て経験です。

 

 工房やまだはBGAリワークの専門家です。

 

 PCのGPU修理経験はまだ浅いかも知れませんが、

 数多くの産業用基板のBGAの交換をしてきました。

 

GPU不良基板修理 修理後
GPU不良修理 X線写真

 

 修理完了後の基板と、そのGPUにX線を照射して撮った写真です。

 

 このX線写真で分かることは限定されていますが、ボールの位置は正しいですし、

 形や大きさにも問題は無いので、恐らく修理できたのではないかと思います。

 

 そして、PC修理業者様にお返しをしたところ、問題なく動いたとのご報告を頂きました。

 

 作業に自信を持っていても、やはり動いたと聞くまでは不安ですね。

 

 

 パソコンのGPU不良修理は

 プリント基板の駆け込み寺 工房やまだまで!

 

 TEL:0238-22-0771

 FAX:0238-26-2361

 Email:info@koboyamada.jp

 お問い合わせ

 

 


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コメント: 2
  • #1

    CMS SAPPORO (月曜日, 19 12月 2011 18:33)

    全4回,すべて見ました。たいへん分かりやすく勉強になりました。
    このたびは信頼できるBGAリワーク屋さんと出会うことができ,本当によかったと思います。

  • #2

    Benedick (月曜日, 23 7月 2012 17:39)

    I was very pleased to find this website. I wanted to thank you for your time for this wonderful post!! I definitely enjoy reading it and I have you bookmarked to check out new stuff you blog post.