ThinkPadX301 CPU交換改造

 

 LenovoのThinkPadX301のCPU交換の改造です。

 

 これまでに数台のご依頼を承り、実績も十分にできましたのでご紹介を致します。

 

 元々のCPUはCore2Duo SU9400(動作周波数1.60GHz、キャッシュ4MB(たぶん))。

 

 交換するCPUはCore2Duo SL9600(動作周波数2.13Ghz、キャッシュ6MB(たぶん))です。

 

 ではご紹介いたしましょう。

 

 

交換するSL9600

CPU SL9600 表
CPU SL9600 裏

 

 これが交換するCPU SL9600です。

 

 左が表面、右が裏面。

 

 並んでいる丸いのがCPUとシステムボードを繋ぐ端子。

 

 半田のボールで出来ています。

 

 この半田ボール、ボール径が0.4mm程。ピン数は952個かな?

 

 

ThinkPadX301基板

ThinkPadX301マザーボード

 

 次に、ThinkPadX301のマザーボードです。

 

 システムボードともいうみたいですね。

 

 色々と付いていましたが、作業前に不必要な部分と取り外すとこんな感じになります。

 

ThinkPadX301 CPU SU9400

 

 上に付いているチップがCPUであるSU9400。

 

 中央のガラス質で出来ている部分がダイと呼ばれる部分で、

 処理をして発熱をしているのがこの部分です。

 

 

CPUの交換作業

 

 交換作業のご説明をしていきましょう。

 

 ①CPU(SU9400)を取り外す。

 

 ②基板の半田除去をする。

 

 ③CPU(SL9600)を載せて実装する。

 

 こんな流れです。

 

①CPU(SU9400)を取り外す

ThinkPadX301 CPU取り外し後

 

 工房やまだのBGA交換技術の一つ目!

 

 BGAタイプのチップの取り外しーーーー。

 

 簡単にいうとチップをリワークシステムという設備で加熱して、

 基板とチップを繋ぐ半田を溶かして取り外すということなんですが、

 これが結構大変。

 

 なぜならCPUと基板の隙間にアンダーフィルが付いているからなんですね。

 

 アンダーフィルというのは以前にもブログでちょっとだけ書きましたが、

 衝撃防止用のボンドです。

 

 半田だけではなくボンドでがっしり付いている訳です。

 

 これを頑張って取り外します(笑)

 

②基板の半田除去をする

ThinkPadX301 半田除去後

 

 基板に半田が残っていると後の実装作業で邪魔になるので

 取り除いちゃいます。

 

 綺麗になっていますかね?

 

 ここで慣れていないとパターンを剥がしたりしてえらいことになりますね。

 

③CPU(SL9600)を載せて実装する

ThinkPadX301 CPU SL9600実装後

 

 これまたリワークシステムを使ってCPUを載せて加熱し、実装します。

 

 もちろんここまで色々なノウハウがありますが、それは当然内緒の話です。

 

 

CPU交換の結果

 

 ThinkPadX301のCPU交換は何件か行いました。

 

ThinkPadX301 CPU交換結果①
ThinkPadX301 CPU交換結果②

 

 Biosを立ち上げて動作の確認を取っていますが、

 無事にSL9600が認識されているようです。

 

 お客様にご返却をした後も無事に動作しているようです。

 

 

補足

ThinkPadX301 CPU交換 依頼品

 

 ご依頼頂ける場合には、上記写真の物をお送り下さい。

 

 ファン、メモリ、DCジャックの付いたマザーボードと、

 キーボード、LCDが必要です。

 

 よろしくお願い致します。

 

 マザーボードに直接実装されたCPUの交換は他ではできません!

 

 

 *PCの種類、CPUの種類次第では動作しなくなる場合もあります。

  ご依頼は自己責任になりますのでご注意を。

 

 *BGAタイプのCPUの交換はリスクを伴います。

  取外し、実装時の作業によりチップ、基板の破損の可能性もございますので、

  ご理解頂いた上でご依頼下さい。

 

 *交換するCPUは弊社で選定、取り寄せは基本的には致しません。

 

 

CPUSL9600部品取り基板Thinkpad X220s
CPUSL9600部品取り PGA変換基板

 

 また今回の交換するCPU SL9600は、

 一部のお客様からは基板に載っている状態で承りました。

 

 左はThinkpad X220sから取り外して使用、

 右はPGA変換基板に実装されているものから取り外して使用致しました。

 

 他基板に実装されているCPUを使用して交換する事も可能ですが、

 別途CPUの取り外しと再生(リボール)作業が必要となりますので

 そちらの費用も頂くことになります。

 

 

 

 お気に入りのパソコン、パワーが足りなくなってもまだまだ使用されたい!

 そんな場合には是非工房やまだまで!

 

 TEL:0238-22-0771(平日8:30~17:30)

 FAX:0238-26-2361

 Email:info@koboyamada

 お問い合わせ

 

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コメント: 3
  • #1

    力丸 健次 (金曜日, 08 5月 2020 17:33)

    現在古いMacBookを持っていますが12.3年前のためOSのバージョンアップができません。ネットでいろいろ調べてみるとCPUを少し後のものに交換すると新しいOSにできそうなことがわかり、CPUを用意しましたが、分解してみてびっくりCPUが基盤にくっついてるじゃありませんか。今までデスクトップを何台も作ってきてCPUはソケットにセットされてるとばかり思っていました。そこで自分で交換できないかと思い、ヒートガンなどを購入しようと思いましたが交換の仕方を調べるうちに御社にたどり着きました。個人でやるのはかなり難しそうです。そこでダメもとで今本体はCPUのヒートシンクまではずしCPUが見える状態です。この状態で御社に送って新しいCPUと交換が可能でしょうか?可能ならば費用は幾らぐらいなりそうでしょうか?高額ならばダメもとで自分でやってみようと思いますが。勝手な話で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。

  • #2

    工房やまだ (火曜日, 02 6月 2020 13:21)

    ご連絡遅くなり申し訳ありません。
    頂いたメールに返信させていただきました。
    ご確認いただけると幸いです。

    宜しくお願い致します。

  • #3

    まこと (水曜日, 07 4月 2021 20:45)

    PCでは無いのですが、リワークシステムにて、PS3のCPUとGPUの再取付は行えますか?
    りすくはあるとおもうので、失敗覚悟でもお願いしたいのですが…